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1.接続法とは

接続法とは

わたしたちは言葉を通してさまざまなことを表現します。またその時いろいろな言いかたで表します。
たとえば、「明日は一時限目から授業があるから、 早く寝ないといけない」という内容のことを「一時限目の授業がなければ、もっとゆっくり寝ていられるのに」と願望の形で表現することもあります。
相手に 何かをさせたいときには、「早く起きろ!授業に遅れるぞ」と命令形を使う時もあります。

このようにわたしたちは内容に応じて言いかたを変えているわけです。ドイツ語では表現の仕方を<Modus>(法)ということばで表します。
<法>には3種類あり、<直説法>、<命令法>、<接続法>とよばれます。

<直説法>はもっとも一般的な言い方で会話でも小説でも使われ、或る事柄を事実として表現するときに用います。
(これまで学んだ文法事項は、命令法を除けば、すべて直説法です。)
<命令法>は相手に命令したり、何かを頼む時に使われます。 ->「 命令形
<接続法>は、新聞や雑誌などによく見られますが、誰かの言ったことを間接的に引用するときや、事実に反することを願望の形で表現するときなどに用いられます。
直接話法は発言の内容を引用符で囲み、伝える人の文と区別して伝える言い方です。
これに対して、間接話法は伝える人の立場から発言の内容を再構成して伝えるものです。
次の文を見てください。間接話法は伝える人の視点から文を組み立てるために、視点の転換が生じ、直接話法では ich で示されていたものが間接話法では sie で示されています。 また、引用であることを表すために、間接話法が使われています。

Sie sagt, "Ich habe mich erkältet." (直接話法)「風邪をひいてしまいました」と彼女は言う。

Sie sagt, sie habe sich erkältet. (間接話法[接続法]) 風邪をひいてしまいましたと彼女は言う。

次の「暇があればなあ.....」という文は、表面には出ませんが、<私は願う>という文と結びついているのです。

Ich habe keine Zeit. (直説法) 「暇がない」

Hätte ich doch Zeit. (接続法)「暇があればなあ.....」

つまり、<接続法>とよばれるのは、<接続法>で用いられる動詞の形態に接続詞の機能が含まれているからです。

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