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説明

キーセンテンス (第16課を参照: 接続法)
Ich hätte Angst, so etwas zu erlauben.
私だったら、そういうことを許すのは心配です。

1 Mama, darf ich mit Peter in den Ferien wegfahren?
ママ // …してもいい / 私は /…といっしょに / ペーター/ …ときに / (定冠詞) / 学校の休み / 旅行に出掛ける
お母さん、休みにペーターと旅行に出掛けてもいい?
語順: 話法の助動詞 darf が疑問文の先頭に、本動詞 wegfahren が不定形のまま文末に来ています。wegfahren が分離動詞なので、ドイツ語では、「私は休みにペーターと旅行に出掛けます」と言う時には、
„Ich fahre mit Peter in den Ferien weg.“ という言い方になります。
応用: Mama「ママ」はちょっと幼稚な言い方ですが、それを呼びかけの言葉として使う青少年もあります。Mutter「お母さん」の方が成熟した呼びかけの言葉です。父親の場合は、Papa または Vater という言い方になります。
応用: Ferien は複数名詞なので、den は3格複数の定冠詞です。前置詞 in が「…(のとき)に」を意味する時には、3格を求めます。次の例文を挙げます。
男性名詞:„im Frühling“「春に」„in diesem Monat“「今月」„im Krieg“「戦争で」
女性名詞:„in der Nacht“「夜に」„in dieser Woche“「今週」„in der Prüfung“「試験で」
中性名詞:„in diesem Jahr“「今年」„in diesem Jahrhundert“「今世紀に」
応用: この文の darf は、話法の助動詞 dürfen の ich に対する現在形です。„Darf ich …?“「…してもいい?」「…してもよろしいですか」は相手に許可を求める言い方です。
2 Nein, das kann ich nicht erlauben.
いいえ // それを /…ことができる / 私は / ない / 許す
だめ、そういうことは認められないわ。
語順: 4格の指示代名詞 das が目立たせるために文頭に置かれています。この文の das は前の文の内容(ボーイフレンドと旅行すること)を指して、「そのことを」を意味します。
応用: この文の kann は、話法の助動詞 können の ich に対する現在形です。本動詞 erlauben が文末に来ています。ふつう、erlauben には「誰々に」を意味する3格目的語も必要ですが、ここでは省略されています。指示代名詞 das は es の強調形ですが、es は文頭に来ることができず、„Ich kann es nicht erlauben.“ という言い方になります。
erlauben は目的語として、「dass 副文」や「zu 不定詞句」を取ることもあります。次の例文を挙げます。
„Ich kann dir nicht erlauben, dass du mit Peter wegfährst.“(fährst… weg → wegfährst)
「ペーターさんと旅行に行くのは認められないよ」
„Ich kann dir nicht erlauben, mit Peter wegzufahren.“(zu が分離動詞の間に!)
「ペーターさんと旅行に行くのは認められないよ」
3 Du bist erst sechzehn Jahre alt.
君は /…である / まだ / 16 / 年 / 古い
あなたはまだ16でしょ。
応用: ドイツ語では、「もう16歳」は „schon 16 Jahre alt“ となります。Jahre は中性名詞 Jahr の4格複数です。次の例文を挙げます。
男性名詞:„einen Monat alt“「生まれて1ヶ月」
女性名詞:„eine Woche alt“「生まれて一週間」
中性名詞:„ein Jahr alt“「1歳」
4 Aber Peters Schwester ist auch erst sechzehn, und die darf mit ihrem Freund wegfahren.
しかし / ペーターの / 姉・妹 / …である / もまた / まだ / 16 // そして / その(女)は / …してもいい / …といっしょに / 彼女の / ボーイフレンド / 旅行に出掛ける
でも、ペーターの妹さんもまだ16歳なのに、彼女はボーイフレンドと旅行に出掛けてもいいんだって。
応用: Peters は、男性名詞 Peter の2格です。人名の2格は、Peters Schwester というように、基礎語の前に来ることが一般的です。基礎語 Schwester は女性名詞ですが、2格の修飾語が基礎語の前に来ると、基礎語は無冠詞になります。基礎語の前に置ける修飾語は:
1) ファーストネームと名字
„Emikos Auto ist sehr teuer.“「笑子の車はとても高い」
„Ich verstehe Kurosawas Filme nicht.“「黒沢の映画はわかりません」
2) 親せき関係を表す名詞
„Die Kinder spielen in Omas Wohnung.“「子供たちがお婆ちゃんの家で遊んでいます」
3) 無冠詞の地名
„Nara war einmal Japans Hauptstadt.“「以前、奈良は日本の首都でした」
応用: 後半の文の die は女性1格の指示代名詞で、die Schwester を短縮した言い方です。Freund は男性名詞で、前置詞 mit は3格を求めるので、ihrem は ihr「彼女の」の男性3格です。ドイツ語では、「彼のガールフレンドと一緒に」と言う時には、
„mit seiner Freundin“ という言い方になります。
5 Ich kann mir nicht vorstellen, dass ihre Eltern das erlauben.
私は /…ことができる / 私に / ない / 前に置く //…ということ / 彼女の / 両親 / それを / 許す
信じられないわ、ご両親がそれを許すなんて。
語順: 前半の文が主文で、話法の助動詞 kann が第2位に、本動詞 vorstellen が文末にあります。後半の文が副文で、人称変化させた動詞が文末にあります。
応用: 分離動詞 vorstellen は基本的に「前へ置く」を意味しますが、人を指す4格目的語を伴う場合は「紹介する」となります。
„Ich stelle Herrn Kasjan vor.“「カスヤンさんを紹介します」
4格の再帰代名詞を伴う vorstellen は「自己紹介する」を意味します。
„Ich stelle mich vor.“「自己紹介します」
3格の再帰代名詞と「dass 副文」を伴う vorstellen は「を想像する」を意味しますが、その場合は、主文に話法の助動詞 können を使うのが一般的です。
„Ich kann mir vorstellen, dass er es erlaubt.“「彼がそれを許すことは想像できます」
応用: この「dass 副文」の主語 Eltern は複数名詞なので、ihre は ihr「彼女の」の複数1格です。副詞 so と不定代名詞 etwas からなる4格目的語は「そういうこと」を意味します。次の例文を挙げます。
„Ihre Eltern erlauben so etwas nicht.“「彼女の両親はそういうことを許しません」
„Ich kann mir vorstellen, dass sie das erlaubt.“「彼女がそれを許すことは想像できます」
6 Wo wollt ihr überhaupt schlafen? In der Jugendherberge?
どこ / …したい / 君たち / そもそも / 寝る /// …の中で / (定冠詞) / ユースホステル
あんたたち、そもそもどこで泊まるつもり?ユースで?
語順: wollt は助動詞 wollen の ihr に対する現在形です。この文は疑問文なので、助動詞が疑問詞の直後に、本動詞(schlafen)が不定形のまま文末にあります。
応用: „In der Jugendherberge?“ は „Wollt ihr in der Jugendherberge schlafen?“ を短縮した言い方です。女性名詞 Jugendherberge は女性名詞 Jugend 「青少年」と女性名詞 Herberge からなる複合名詞です。前置詞 in は動作の場所を表す時には、3格を求めるので、der は女性3格の定冠詞です。
7 Nein, wir zelten. Das ist am billigsten.
いいえ // 私たちは / キャンピングする /// それは /…である / (述語的形容詞の最高上級を作る語) / 最も安い
ううん、キャンピングするのよ。それが一番安いから。
応用: 1格の指示代名詞 das は前の文の内容(キャンピング)を指して、「それが」を意味します。am billigsten は形容詞 billig の最高上級の述語的用法です。形容詞 billig の最高上級基本形は billgst- で、名詞を修飾する時には、形容詞と同じ格変化をします。ただし、最高上級は定冠詞を伴う名詞しか修飾できません。次の例文を挙げます。
„Das ist das billigste Auto.“「それが一番安い車です」
„Ich kaufe den billigsten Wein.“「一番安いワインを買います」
述語と副詞としては、am billigsten となります。その時、am は an dem となりません。次の例文を挙げます。
„Sie ist am kleinsten.“「彼女が一番小さいです」
„Sie rennt am schnellsten.“「彼女が一番速く走ります」
ウムラウトになる形容詞の最高上級もあります。
„Er ist am ältesten.“「彼が一番年上です」(t で終わる形容詞の場合は、語尾 -est がつく)
„Er ist am größten.“「彼が一番大きいです」(groß → -t がつく)
例外的な最高上級もあります。
„Schlafen ist am besten.“「寝るのが一番いいです」
8 Mein Gott! Wenn Papa das hört, fällt er in Ohnmacht.
私の / 神 /// もし / パパ / それを / 聞く // 落ちる / 彼は / …の中へ / 気絶
やれやれ。こういうことがお父さんの耳に入ったら、気絶するわよ。
語順: hört は、動詞 hören の3人称単数現在形です。接続詞 wenn から導かれた文は副文なので、人称変化させた動詞は文末に置かれています。fällt は fallen の3人称単数現在形です。コンマの後の文は主文で、主文が副文の後に来たら、人称変化させた動詞は、主文の先頭に来ます。
応用: Gott は男性名詞で、mein は男性1格です。ドイツ語では、驚きを表す時には、
„Mein Gott!“ という言い方になります。
応用: Ohnmacht は女性名詞で、in Ohnmacht fallen は「気絶する」を意味します。ドイツ語では、「その女性は気絶します」と言う時には、
„Die Frau fällt in Ohnmacht.“ という言い方になります。
応用: wenn の2つの用法を紹介します。第1に、条件を表す用法です。
„Wenn du es erlaubst, fahre ich mit ihm weg.“「許してくれたら、彼と旅行に行きます」
第2に、2つの出来事が同時に起こることを表す用法です。
„Wenn ich schlafe, sieht sie immer fern.“「私が寝る時に、彼女はいつもテレビを見ます」
9 Nein, ich hätte Angst, dir so etwas zu erlauben.
いいえ // 私は / 持っている / 不安 // 君に / そう / 何かを / …すること / 許す
だめよ。私だったら、あなたにそういうことを許すなんて、とても心配だわ。
ポイント: この文の hätte は、動詞 haben の ich に対する接続法2式です。この話法の一つの用法は仮定を表すことです。従って、„Ich hätte Angst, dir so etwas zu erlauben.“ を直訳すると、「君にそういうことを許すと仮定すれば、私はとても心配です」となります。
語順: zu erlauben 「許すこと」を「zu 不定詞」と言い、それを含む dir so etwas zu erlauben「君にそういうことを許すこと」を「zu 不定詞句」と言います。「zu 不定詞」は必ず「zu 不定詞句」の最後に来ます。この文の「zu 不定詞句」は、Ich hätte Angst の目的語です。
応用: 分離動詞の「zu 不定詞」は、zu が前つづりと基礎となる動詞の間に来ます。
„Ich habe Angst, allein wegzufahren.“「一人で旅行に行くのが恐いです」
「zu 不定詞」は、文の主語になり、先に来ることもあります。
„Deutsch zu lernen, ist schwer.“「ドイツ語を勉強するのは難しいです」
主語になった「zu 不定詞」が後ろに来る場合は、形式主語 es が必要です。
„Es ist schwer, Deutsch zu lernen.“「ドイツ語を勉強するのは難しいです」
応用: 接続法2式の様々な用法を紹介します。第1に、仮定を表す用法です。
„Wenn ich Zeit hätte, ginge ich ins Kino.“(ginge: gehen の接続法2式1人称単数)
「時間があれば、映画に行くのですが」
第2に、控え目な言い方を表す用法です。
„Hättest du morgen Zeit?“(hättest: habenの接続法2式2人称単数)
「明日、時間おありでしょうか」
„Wir hätten ein Problem.“(hätten: habenの接続法2式1人称複数)
「困ったことがあるのですが」
„Ich hätte gern ein Bier.“
「ビールをお願いしたいのですが」
10 Was habe ich nur für Eltern?
(für と結びついている要素) / 持っている / 私は / なんだって / どのような / 両親
なんという親なの?
応用: „Was ... für ...?“ は「どのような」を意味します。次の例文を挙げます。
„Was für ein Auto ist das?“ = „Was ist das für ein Auto?“「それはどのような車ですか」
絶望を表す時は、„Was ... nur für ...?“ というパターンを使います。
„Was ist das nur für ein Auto?“「なんという車だ」
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