キーセンテンス (第13課を参照: 過去形) |
Du warst auch nicht immer so fleißig. |
君もいつもそんなに真面目だったわけではないよ。 |
1 Der Lehrer und seine Frau sprechen über den Unterricht. | |
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(定冠詞) / 教師 / と / 彼の / 妻 / 話す /…について / (定冠詞) / 授業 | |
先生とその奥さんが授業について話し合っています。 | |
応用: | Lehrer は男性名詞なので、der は男性1格の定冠詞です。Frau は女性名詞なので、seine は sein 「彼の」の女性1格です。der
Lehrer und seine Frau はこの文の主語なので、sprechen は3人称複数形です。動詞 sprechen と前置詞 über
は熟語になり、「…について話す」を意味します。Unterricht は男性名詞であり、熟語 „sprechen über ...“ は4格を求めるので、den
は男性4格の定冠詞です。次の例文を挙げます。 sprechen über + 男性名詞: „Sie sprechen über den Film.“「彼らは映画について話し合っています」 sprechen über + 女性名詞: „Sie sprechen über die Arbeit.“「彼らは仕事について話し合っています」 sprechen über + 中性名詞: „Sie sprechen über das Problem.“「彼らは問題について話し合っています」 sprechen と reden はほぼ同じ意味ですが、sprechen/reden über は「定められたテーマについて話す」を意味するのに対して、sprechen/reden von は「任意のことについて話す」を意味します。sprechen/reden von は3格目的語を求めることを思い出して下さい。 |
2 Ich verstehe das nicht. | |
私は / 理解する / それを / ない | |
信じられないよ。 | |
応用: | „Ich verstehe das nicht.“ は「私はそのことがわかりません」「私はそれを理解しません」を意味するほか、「私はそのことを許せません」「私はそのことが信じられません」を意味します。次の例文を挙げます。 „Er versteht kein Englisch.“「彼は英語がわかりません」 „Ich verstehe dich nicht.“「言ったことが聞き取れない」「君のことが理解できない」 |
3 Die Kerle sind stinkfaul. | |
(定冠詞) / 奴ら /…である / ひどく怠けている | |
あいつらはひどい怠け者だ。 | |
応用: | Kerle は男性名詞 Kerl の複数形で、die は複数1格の定冠詞です。sind は動詞 sein の3人称複数現在形です。 stinkfaul は形容詞 faul 「怠惰な」と「極度の」「最悪の」を意味する接頭辞からなっています。次の例文を挙げます。 „Ich bin stinksauer.“「私はものすごく不機嫌です」 „Sie ist stinkreich.“「彼女は腐るほど金を持っているよ」 |
4 Was ist denn los? | |
何が / …である / (質問を文脈に結びつける語) / 取れている | |
どうしたの? | |
5 Denen werde ich es zeigen. | |
あいつらに / (未来形の助動詞) / 私は / それを / 見せる | |
あいつらに思い知らせてやる。 | |
語順: | 3格目的語 denen は目立たせるために、文頭に置かれてます。 |
語順: | „werde ... zeigen“ は、動詞 zeigen「見せる」の ich に対する未来形です。動詞の未来形は、助動詞 werden とその動詞の不定詞からなります。文中では、werden は人称変化し、ふつう文の第2位に、不定詞は必ず文末に来ます。 |
応用: | 未来形とは言っても、主語が1人称の時は、意向を表し、主語が3人称の時は、推量を表します。次の例文を挙げます。 „Ich werde am Sonntag mitspielen.“「日曜日に試合に出ようと思います」 „Sie wird morgen kommen.“「彼女は明日来るでしょう」 一方、時間的にはっきりした未来のことは、副詞を伴う現在形が用いられます。 „Ich spiele am Sonntag mit.“「日曜日に試合に出ます」 „Sie kommt morgen.“「彼女は明日来ます」 |
応用: | この文の動詞 zeigen には目的語が2つあります。つまり、「誰々に」を意味する複数3格の指示代名詞 denen「あいつらに」、と「何々を」を意味する中性4格の人称代名詞
es です。名詞や人称代名詞の代わりに、指示代名詞を使うと、指した物が強調されます。そのために、目的語になった指示代名詞は、denen のように、文頭に来ることがふつうです。しかも、指示代名詞は人を指す場合には「あいつ」という意味になることもあるので、控え目に使いましょう。指示代名詞を練習するために、次の例文を挙げます。 男性3格:„Dem gebe ich keinen Punkt.“「その男には単位はやらないぞ」 男性4格:„Den schlug er tot.“「その男を彼は殴り殺した」 女性1格:„Die gefällt mir nicht.“「その女、気に入らないぞ」 |
6 Sieh mal die Prüfung! Nur Fehler. | |
見ろ / ちょっと / (定冠詞) / 試験 /// のみ / 間違い | |
試験を見てごらん!間違いばっかりだ。 | |
応用: | „Sieh!“ は、動詞 sehen の du に対する命令形です。Prüfung は女性名詞で、die は女性4格の定冠詞です。du
に対する命令形を練習するために、次の例文を挙げます。 動詞の語幹からなる命令形: „Komm bitte schnell!“「早く来てくれない?」 „Hör mal die Musik!“「ちょっとこの音楽を聞いてみて」 語幹が、2音節以上からなる動詞や語幹が -rt, -rd で終わる動詞の場合は、語尾 -e が付く: „Warte mal!“「ちょっと待って」 „Arbeite nicht so viel!“「そんなにたくさん働かないで」 du に対する現在形の語幹の母音が e から i に変わる動詞は、その i を用いる: „Gib mir mal seine Nummer!“「ちょっと彼の電話番号を教えて下さい」 „Iss mal das Eis!“「ちょっとそのアイスを食べてみて」 „Sprich bitte Deutsch!“「ドイツ語を話してくれない?」 |
7 Vielleicht war sie zu schwer. | |
ひょっとしたら /…であった / 彼女は /…すぎる / 難しい | |
ひょっとしたら試験が難しすぎたのかもしれないわ。 | |
ポイント: | この文の war は、動詞 sein の3人称単数過去形です。過去人称変化の1人称単数と3人称単数の場合は、動詞に語尾がつきません。 |
語順: | 副詞 vielleicht は目立たせるために文頭に置かれ、主語 sie は動詞の後ろに来ています。 |
応用: | schwer の基本的な意味は「重い」ですが、「難しい」を意味することもあります。 |
8 Unsinn! Den Kerlen werde ich es zeigen. | |
ナンセンス /// (定冠詞) / 奴ら / (未来形の助動詞) / 私は / それを / 見せる | |
くだらん!あいつらに思い知らせてやるぞ。 | |
語順: | 3格目的語 den Kerlen は目立たせるために文頭に置かれています。 |
応用: | ドイツ語では、相手が言ったことを非難する時には、 „Unsinn!“ という言い方になります。 |
応用: | Kerlen は複数名詞 Kerle の3格です。3格の複数名詞には、-(e)n という語尾がつくのがふつうです。den は3格複数の定冠詞です。なお、「定冠詞」と5で説明した「指示代名詞」の格変化はほぼ同じですが、3格複数の時は異なります。つまり、3格複数の定冠詞は den で、3格複数の指示代名詞は denen です。 |
9 So, dem und dem und der gebe ich keinen Punkt. | |
よし // その(男)に / と / その(男)に / と / その(女)に / 与える / 私は / (否定冠詞) / 点 | |
よし、こいつとこいつとこいつには点をやらないぞ。 | |
語順: | 3格目的語 dem und dem und der は目立たせるために文頭に置かれています。 |
応用: | geben には目的語が2つあります。つまり、「誰々に」を意味する3格目的語(dem / der)と「何々を」を意味する4格目的語(keinen Punkt)です。dem は男性3格、der は女性3格の指示代名詞です。Punkt は男性名詞なので、keinen は男性4格の否定冠詞です。 |
10 Sei nicht so streng! | |
…でありなさい / ない / そんなに / 厳しい | |
そんなに厳しくしないで! | |
応用: | „Sei!“ は動詞 sein の du に対する命令形です。次の例文を挙げます。 „Sei ruhig!“「静かにしなさい」 |
11 Du warst auch nicht immer so fleißig. | |
君は / …であった / もまた / ない / いつも / そんなに / 勤勉 | |
あなたもいつもそんなに真面目だったわけじゃないでしょう。 | |
ポイント: | warst は、動詞 sein の du に対する過去形です。過去人称変化は、現在人称変化と違って、1人称単数と3人称単数の場合は、動詞に語尾がつきません。従って、動詞 sein の1人称単数過去形と3人称単数過去形は war になります。 |
応用: | 過去人称変化を練習するために、次の例文を挙げます。 „Ich kam gestern nach Hause.“「私は昨日家に帰ってきた」 „Du sprachst gut Deutsch.“「君はドイツ語が上手だった」 „Er ging zum Essen in die Mensa.“「彼は学生食堂へ食事に行きました」 „Sie aß den Braten nicht.“「彼女はそのローストを食べませんでした」 „Wir hielten den Mund.“「私たちは黙っていました」 „Ihr schlugt ihn tot.“「君たちが彼を殴り殺した」 „Sie tranken zu viel Bier.“「彼らはビールを飲み過ぎました」 |