キーセンテンス (第10課を参照: 再帰表現) |
Er langweilt sich so. |
彼はとても退屈しています。 |
1 Ich muss Ihnen unbedingt etwas erzählen. | |
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私は / …しなければならない / あなたに / 無条件に / 何かを / 語る | |
ぜひともお話ししなければならないことがあります。 | |
語順: | この文の etwas は4格不定代名詞です。不定代名詞は、人称代名詞(Ihnen)と副詞(unbedingt)の後ろに来ます。 |
応用: | etwas, nichts, alles の3つの不定代名詞をしっかり覚えて下さい。 „Du isst besser nichts.“「君は何も食べない方がいいですよ」 „Ich muss etwas essen.“「何か食べなければいけません」 „Er kann alles essen.“「彼は何でも食べられます」→「彼には好き嫌いがありません」 |
2 Einmal traf ich einen Mann, der ging mit einem Pinguin spazieren. | |
ある日 / 出会った / 私は / (不定冠詞) / 男 // その(男)は / 行った / …といっしょに / (不定冠詞) / ペンギン / ブラブラ歩く | |
ある日、私はある男に出会いました。その男はペンギンを連れて散歩していたのです。 | |
語順: | einmal は目立たせるために文頭に、主語 ich は動詞の後に置かれています。 |
応用: | traf は動詞 treffen の ich に対する過去形です。treffen は4格目的語を求めます。 Mann は男性名詞なので、einen は男性4格の不定冠詞。 次の例文を挙げます。 „Am Sonntag traf ich meine Mutter.“「日曜日に母に出会いました」 „Gestern traf ich meinen Vater.“「昨日父に出会いました」 |
語順: | この文の ging は動詞 gehen の ich に対する過去形です。 動詞 gehen は他の動詞と直接結びつけることができ、その動詞(spazieren)は不定詞のまま文末に来ます。 |
応用: | コンマの後の文の主語 der は der Mann を短縮した言い方です。 前置詞 mit は3格を求め、Pinguin は男性名詞なので、einem は男性3格の不定冠詞です。 次の例文を挙げます。 Mann の代わりに女性名詞を使う場合: „Einmal traf ich eine Frau, die ging mit einem Pinguin spazieren.“ 「ある日、私はある女性に出会いました。その女性はペンギンを連れて散歩していたのです」 Mann の代わりに中性名詞を使う場合: „Einmal traf ich ein Kind, das ging mit einem Pinguin spazieren.“ 「ある日、私はある子供に出会いました。その子供はペンギンを連れて散歩していたのです」 |
3 Als er mich sah, fragte er mich. | |
…した時 / 彼は / 私を / 見た // 尋ねた / 彼は / 私を | |
私を見かけた時に、彼は私に尋ねました。 | |
語順: | 接続詞 als から導かれた文を「副文」と言います。副文では、人称変化させた動詞(sah)は文末に来ます。 この文の sah は、動詞 sehen の3人称単数過去形です。 コンマの後の文は主文ですが、副文が主文の前に来る場合、主文の動詞が主文の先頭に来ます。 この文の fragte は、動詞 fragen の3人称単数過去形です。 |
応用: | 動詞 fragen は、尋ねられた人として、4格目的語を求めます。 fragen の現在形を使い、次の例文を挙げます。 目的語が男性名詞である場合:„Ich frage den Mann.“「私はその男性に尋ねます」 目的語が女性名詞である場合:„Er fragt die Frau.“「彼はその女性に尋ねます」 目的語が中性名詞である場合:„Sie fragt das Kind.“「彼女はその子供に尋ねます」 目的語が複数名詞である場合:„Sie fragen die Kinder.“「彼らはその子供たちに尋ねます」 |
4 Was soll ich nur machen? | |
何を / …したらいい / 私は / (切実に相手の助けを求める副詞) / する | |
私はどうしたらいいでしょうか? | |
応用: | ドイツ語では、相手に切実に助けや助言を求める時には、 „Was soll ich nur machen?“ という言い方になります。 |
5 Er langweilt sich so. | |
彼は / 退屈させる / 自分を / そんなに | |
ペンギンはものすごく退屈しています。 | |
ポイント: | 動詞 langweilen「退屈させる」には4格目的語が必要です。sich は主語と同じ者を指す「再帰代名詞」です。再帰代名詞は、主語の行為が自分自身に向けられることを表します。再帰代名詞と結びついて一つのまとまった意味を表す動詞を「再帰動詞」と呼びます。その場合の再帰代名詞は意味的には動詞の一部なので、訳には現れません。sich langweilen は「退屈する」を意味します。 |
応用: | 再帰代名詞は3人称単数と3人称複数および敬意を表す2人称代名詞 Sie の時は sich で、それ以外の場合は、人称代名詞と同じです。 次の例文を挙げます。 „Ich langweile mich.“「私は退屈しています」 „Langweilst du dich?“「君、退屈しているの?」 „Sie langweilt sich sehr.“「彼女はとても退屈しています」 „Wir langweilen uns nicht.“「私たちは退屈していません」 „Langweilt ihr euch?“「君たち、退屈しているの?」 „Sie langweilen sich so.“「彼らはものすごく退屈しています」 „Langweilen Sie sich?“「退屈しておられますか」 |
応用: | langweilen の他動詞的用法を使い、例文を挙げます。 „Der Zoo langweilt ihn.“「この動物園は彼には退屈です」 „Du langweilst mich.“「君は退屈です」 |
6 Bringen Sie ihn doch in den Zoo! | |
連れて行く / あなたは / 彼を / …したらどう / …の中へ / (定冠詞) / 動物園 | |
ペンギンを動物園へ連れて行ったらいかがですか? | |
語順: | この文の bringen は、動詞 bringen の Sie に対する命令形です。命令文では動詞が文頭に来ます。「連れて行く」「持って行く」を意味する動詞 bringen には「誰々を」を意味する4格目的語(ihn)と「どこそこへ」を意味する語句(in den Zoo)が必要です。「どこそこへ」を意味する語句は必ず4格目的語や副詞の後に来ます。 |
応用: | Zoo は男性名詞なので、den は男性4格の定冠詞です。前置詞 in は4格と共に使う時は、ある動作の目的地を表します。ユニット3で習ったように、「その(建物・設備)へ」と言う時には、„in
den/die/das …“ とう言い方になります。 なお、ドイツ語では「誰々の所へ」と言う時には、3格を求める前置詞 zu を使います。次の例文を挙げます。 „Bringen Sie den Pinguin doch zu mir!“「ペンギンを私の所に連れて来たらいかがですか」 また、「どこそこの国・町・地方へ」と言う時には、前置詞 nach を使います。次の例文を挙げます。 „Bringen Sie das Auto doch nach Japan!“「その車を日本へ持って行ったらいかがですか」 さらに、次の言い方も覚えて下さい。 „Bringen Sie das Kind doch nach Hause!“「その子供を自宅へ連れて行ったらいかがですか」 |
7 Der gefällt ihm bestimmt. | |
その(動物園)は / 気に入る / 彼に / きっと | |
ペンギンは動物園をきっと気に入りますよ。 | |
応用: | この文の der は der Zoo を短縮した言い方です。gefällt は動詞 gefallen「気に入る」の3人称単数です。ユニット7で習ったように、気に入ったものが主語(der
Zoo)になり、それを気に入った人が3格目的語(ihm)になります。次の例文を挙げます。 „Die Wohnung gefällt ihr bestimmt.“「彼女はその住居をきっと気に入ります」 „Das Café gefällt dir bestimmt.“「君はその喫茶店をきっと気に入ります」 „Die Hunde gefallen euch bestimmt.“「君たちはその犬たちをきっと気に入ります」 |
8 Aber am nächsten Tag traf ich den Mann und den Pinguin wieder. | |
しかし /…(日)に / 次の / 日 / 出会った / 私は / (定冠詞) / 男 / と / (定冠詞) / ペンギン / 再び | |
けれども翌日私はまたその男とそのペンギンに出会ったのです。 | |
語順: | 接続詞 aber は語順に影響を与えないので、人称変化させた動詞は接続詞 aber の直後に来ることはありません。am nächsten Tag は目立たせるために動詞の前に置かれています。主語 ich は動詞の直後に来ています。 |
応用: | „am nächsten Tag“ の am は前置詞 an と定冠詞 dem の融合形です。前置詞 an は「…の時に」という意味を表す時は、3格を求めます。Tag
は男性名詞なので、dem は男性3格の定冠詞です。nächsten は形容詞 nächst-「最も近い」の男性3格です。次の表現も覚えて下さい。 男性名詞:„am Morgen“「朝に」„am Abend“「夕方に」„am Geburtstag“「誕生日に」 中性名詞:„am Wochenende“「週末に」 |
9 Ich habe Ihnen doch gesagt, Sie sollen Ihren Pinguin in den Zoo bringen. | |
私は / (完了形の助動詞) / あなたに / でしょうが / 言った // あなたは /…すべき / あなたの / ペンギン /…の中へ / (定冠詞) / 動物園 / 連れて行く | |
ペンギンを動物園へ連れて行くべきだと言ったでしょうが。 | |
応用: | „habe ... gesagt“ は動詞 sagen の現在完了形です。この文の動詞 sagen には、目的語が2つあります。つまり、「誰々に」という意味を表す3格目的語(Ihnen)と後半の文(Sie
sollen Ihren Pinguin in den Zoo bringen)です。次の例文を挙げます。 „Ich habe dir doch gesagt, er kommt heute nicht.“「彼は今日来ないと言ったでしょうが」 „Ich habe euch doch gesagt, das Café ist zu teuer.“「喫茶店は高すぎると君たちに言ったでしょうが」 |
10 Im Zoo waren wir gestern schon. | |
…の中で+定冠詞 / 動物園 / …であった / 私たちは / 昨日 / もう | |
動物園には昨日行きました。 | |
語順: | im Zoo は目立たせるために文頭に置かれています。 |
応用: | warenは、動詞 sein「…である」「どこそこにいる」の wir に対する過去形です。 im Zoo の im は前置詞 in と定冠詞 dem の融合形です。ユニット8で習ったように、前置詞 in はある動作の場所を表す時には、3格を求めるので、dem は男性3格です。 |
11 Heute gehen wir ins Kino. | |
今日 / 行く / 私たちは / …の中へ+定冠詞 / 映画館 | |
今日は映画に行くところです。 | |
語順: | heute は目立たせるために文頭に置かれています。 |
応用: | ins は、前置詞 in と定冠詞 das の融合形です。ユニット8で習ったように、前置詞 in はある動作の目的地を表す時には、4格を求めます。Kino は中性名詞なので、das は中性4格の定冠詞です。„Heute gehen wir ins Kino.“ の直訳は「今日、私たちは映画館に行きます」となります。 |