3.関係副詞/不定関係代名詞
(1) 関係副詞
先行詞が場所や時を表す場合には、関係副詞(wo)を用いることができます。
Er besucht die Stadt,wo seine Freundin geboren ist.(彼はガールフレンドが生まれた街へ行く)
Gerade an dem Tag, wo meine Freundin mich besuchte, hatte ich keine Zeit.(よりによってガールフレンドが会いに来る日に私は暇がなかった)
(2) 不定関係代名詞 wer と was
1) wer
Wer zuletzt lacht, lacht am besten. (最後に笑う者が一番よく笑う)
この「wer」は不定関係代名詞といわれるもので、疑問詞の「誰」ではありません。
2) wer の格変化:以下のように格変化します。

1格 | wer |
---|---|
2格 | wessen |
3格 | wem |
4格 | wen |
3) wer の用法:「人」について用いられます。
wer自身が先行詞の働きを兼ねているために、特定の先行詞をうけることはありません。
「(およそ)〜する人」の意味になります。
werは1格から4格まであります。どの格が使われるかは、werではじまる文の中でwerが果たす役割で決定されます。
主語であれば1格になり、3格をとる動詞の目的語であれば、3格になります。
また、werではじまる文は文全体で一つの名詞を作り、この名詞の格は関係文に続く主文の最初に置かれる指示代名詞で示されます。不定関係代名詞も指示代名詞も1格の場合、指示代名詞は通常省略されます。
Wer jetzt kauft, [der] bekommt 10% Rabatt. (今買う人は10%安く買うことができます)
->主語であるために、不定関係代名詞は1格です。
Wen ich nicht mag, den begrüße ich nicht. (気に入らない人には挨拶をしない)
->mag の目的語であるために、不定関係代名詞は4格です。
Wem das nicht passt, der kann ja gehen. (都合の悪い人は帰ってもかまいません)
-> passt の目的語であるために、不定関係代名詞は3格です。
4) was
Was er sagt, stimmt meistens. (彼の言うことはたいていの場合当たっている)
上の文の「was」は「何」という意味の疑問詞ではなく、「(およそ)〜するもの、こと」を表す不定関係代名詞 です。
5) wasの格変化:以下のように格変化します。

1格 | was |
---|---|
2格 | |
3格 | |
4格 | was |
6) was の用法:「物・事」について用いられ、「(およそ)〜の事、物」の意味になります。先行詞をうける場合もあります。
<1> 先行詞をうけない場合
Was Sie sagen, ist richtig. (あなたの言うことは正しい)
<2> 先行詞をうける場合:代名詞(alles, etwas, nichts, das 等)や中性名詞化された形容詞(特に最上級)を先行詞としてうけます。
Hier gibt es nichts, was mir gefällt. (ここには気に入ったものがない)
Ich habe alles, was ich brauche. (必要とするものはすべて持っている)
Das ist das Schönste, was ich je gesehen habe. (それはこれまでに私が見たなかで一番美しい)