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再帰代名詞・非人称動詞・不定詞 > 1.再帰代名詞の用法
1.再帰代名詞の用法
文の主語と同じものを表す代名詞があります。簡単にいえば、日本語の「自分に、自分を」に相当する表現です。
これは主語を目的語とする文などに使われる表現で、再帰代名詞よばれるものです。
鏡の前に立ち、「私は私を見る」という場合の「私を」に相当する語です。
ドイツ語では Ich sehe mich. といいます。
「君は自分を見る」は Du siehst dich. となります。
1、2人称では人称代名詞が再帰代名詞として使われます。
しかし、3人称では事情が異なります。
Er sieht ihn. は「彼は自分を見る」の意味にはならず、「彼は(自分とは異なる)彼を見る」の意味になってしまうからです。
そのために、3人称と敬称2人称では sich という語が再帰代名詞として使われます。
「彼は自分を見る」は Er sieht sich. となります。
再帰代名詞は3格と4格しかなく、次のように格変化します。

3格 | 4格 | |
---|---|---|
ich | mir | mich |
du | dir | dich |
er/sie/es | sich | sich |
wir | uns | uns |
ihr | euch | euch |
sie | sich | sich |
Sie | sich | sich |
Ich sehe mich.(再帰代名詞) (私は自分を見る)
Du siehst mich.(人称代名詞) (君は私を見る)
Er spricht von ihm.(人称代名詞) (彼は彼について語る)
Er spricht von sich.(再帰代名詞)(彼は自分について語る)