TOP第10課 再帰代名詞・非人称動詞・不定詞 > 1.再帰代名詞の用法

1.再帰代名詞の用法

文の主語と同じものを表す代名詞があります。簡単にいえば、日本語の「自分に、自分を」に相当する表現です。
これは主語を目的語とする文などに使われる表現で、再帰代名詞よばれるものです。
鏡の前に立ち、「私は私を見る」という場合の「私を」に相当する語です。

ドイツ語では Ich sehe mich. といいます。
「君は自分を見る」は Du siehst dich. となります。
1、2人称では人称代名詞が再帰代名詞として使われます。
しかし、3人称では事情が異なります。
Er sieht ihn. は「彼は自分を見る」の意味にはならず、「彼は(自分とは異なる)彼を見る」の意味になってしまうからです。
そのために、3人称と敬称2人称では sich という語が再帰代名詞として使われます。
「彼は自分を見る」は Er sieht sich. となります。

再帰代名詞は3格と4格しかなく、次のように格変化します。

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  3格 4格
ich mir mich
du dir dich
er/sie/es sich sich
wir uns uns
ihr euch euch
sie sich sich
Sie sich sich

Ich sehe mich.(再帰代名詞) (私は自分を見る)

Du siehst mich.(人称代名詞) (君は私を見る)

Er spricht von ihm.(人称代名詞) (彼は彼について語る)

Er spricht von sich.(再帰代名詞)(彼は自分について語る)

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