1.3 プレゼンテーションの場と聴衆
プレゼンテーションのトピックを選ぶ際に、目的とともに、プレゼンテーションを行う場や聴衆の特徴を考える必要もあります。
プレゼンテーションの場というのは、大学の授業なのか留学先のホストファミリーのボランティアの集会なのかというような、場面や行事の種類という社会的な「場」とともに、狭い教室か、大ホールか、というような物理的な場所の特徴も考慮しなければなりません。
聴衆も大学生のグループか、大学生・教員・一般市民が混在したグループか、高校生のグループかによって、トピックの選択も変わるでしょう。同じ大学生グループでも留学先の大学で話をするトピックと日本の大学のクラスメートに話すのでは、聴衆の現状の知識や価値観も異なり、トピックの設定も変えなくてはならないでしょう。
日本の大学の授業では、学生一人ひとりができるCO2 の削減方法を説明しようとするかもしれませんが、留学先の大学の授業では、日本の大学生のCO2 削減の取組を紹介する、というトピックの設定になるでしょう。
同じグループの人々に話す場合でも、ふさわしいトピックは違ってくることもあります。CO2と温暖化の話をするにしても、自然科学の授業であれば温室化効果の仕組みについて説明するかもしれませんし、経済学の授業であれば、CO2 削減方法の費用対効果についての試算を提示するかもしれないでしょう。